【動画】備蓄米放出、米は安くなるのか、消えた21万トンはどこに=座小田英史、山田暢史撮影
コメの値上がりが止まらない。政府はその原因を、投機的なコメの売り渋りにあるとする。だが、政府が備蓄米の放出を決めても、値下がりに転じる気配はない。関係者の間では、政府の見解を疑う声も上がっている。
- 米価、2月もまた上昇 備蓄米の放出表明後も高騰止まらず
コメの値段が高くなったのは、昨夏の「令和の米騒動」からだ。南海トラフ地震への注意を呼びかける臨時情報などをきっかけに、スーパーの店頭からコメが消えた。農林水産省は当初、「秋に新米が出回れば、米価も下がる」としていたが、あてが外れて批判が噴出。今度は、想定外の投機による「売り渋り」が原因だと説明し始めた。
農水省は2024年産の米の生産量は前年よりも18万トン多い679万トンになると見込む。一方で、大手集荷業者が確保した新米の量は、前年より少ない。昨年末の時点で21万トン、今年1月末では23万トン少なかった。農水省はこの差を、中小の業者が投機的に新米を買い集めたり、農家が売り渋ったりして生じたとみる。
「砂漠に水まくようなもの」
確かに投機を疑わせる動きは…